13人を娶ったムハンマド

 アラビアを一つのイスラム教国家に統一した預言者ムハンマド・イブン=アブドゥッラーフアラビア(570年頃-632年)

 ムハンマドは40歳の時、マッカ郊外のヒラー山の洞窟で瞑想中に、神の言葉を伝える大天使ジブリール(ガブリエル)が訪れて、神アッラーから神の言葉である『クルアーン(コーラン)』を授かった。

 彼は、「神は一つであること」、「神への完全な服従」、それが人としての正しい生き方であると民衆に説いた。

『クルアーン(コーラン)』とムハンマドの教え、そしてその実践がイスラム教の信仰の基盤となっている。

 ムハンマドの最初の結婚は、神の啓示を受ける15年前の25歳の時、相手は40歳の2人の亡き夫を持つ寡婦ハディージャ・ビント・フワイリド(555年頃-619年)、彼女が15歳上の年の差婚だった。

 ハディージャの前夫2人から相続した遺産により、ムハンマドは経済的に潤い、瞑想に耽られるようになった。

 彼女はムハンマドとの間に息子カースィム、アブドゥッラーフと娘ザイナブ、ルカイヤ、ウンム・クルスーム、ファーティマをもうけている。

 ムハンマドの血脈は娘のファーティマによって引き継がれている。

 彼は生涯に13人の妻を持ったと伝えられる。以下、ムハンマドの妻たちである。

①ハディージャ・ビント・フワイリド(595–619)

②サウダ・ビント・ザムア(619–632)

③アーイシャ・ビント・アブー・バクル(619–632)

④ハフサ・ビント・ウマル(624–632)

⑤ザイナブ・ビント・フザイマ(625–627)

⑥ウンム・サラマ(625–632)

⑦ザイナブ・ビント・ジャフシュ(627–632)

⑧ジャワイリーヤ・ビント・ハーリス(628–632)

⑨ウンム・ハビーバ・ラムラ・ビント・アビー=スフヤーン(628–632)

⑩ライハナ・ビンツ・ザイド(629–631)

⑪サフィーヤ・ビント・フヤイイ(629–632)

⑫マイムーナ・ビント・アル=ハーリス(630–632)

⑬マーリーヤ・アル=キブティーヤ・ビント・シャムウーン(630–632)

 中でも、最も若い妻はムハンマドが56歳の時に結婚したアーイシャ・ビント・アブー・バクル、当時9歳の彼女との年の差は47年で、彼が没するまでの9年間ともに生活している。

 イスラム教スンニ派では、アーイシャはムハンマドの最愛の妻とされている。