【3位 TBS『ライオンの隠れ家』(金曜午後10時)】
主人公の小森洸人(柳楽優弥)は茨城県内の市役所で働く実直な青年。同居する弟の美路人(坂東龍汰)はデザイン会社で働くアーチスト。美路人は自閉スペクトラム症(ASD)で社会的なコミュニケーションが困難であるものの、2人で仲良く暮らしていた。
「僕らの日常は凪のように静かだった」(洸人、第1回ナレーション)
そんな小森家に「ライオン」と名乗る就学前の少年(佐藤大空)が突如として現れ、「ここで暮らす!」と言い始める。2人の生活は一変した。
洸人はライオンを警察に保護してもらおうと考えるが、止めた。かつて3年間だけ一緒に暮らした異母姉・橘愛生(尾野真千子)の子供がライオンだと思ったからだ。ライオンが持っていたスマホには洸人に向けてなのか「じゃあ、あとはよろしく」とのメッセージがあった。
一方で少年はライオンと名乗り続け、愁人という本名をなかなか明かさなかった。体には虐待と思しき跡がある。愛生の所在も分からない。愛生とライオンには一大事が起きたらしい。洸人は愛生の夫で、山梨県で建築会社を経営する橘家の次男・橘祥吾(向井理)のことを調べ始める。
洸人の身辺も不穏な空気が流れている。謎の男(岡山天音)が洸人の同僚・牧村美央(齋藤飛鳥)を操り、洸人の動きを監視している。
静かな日常を送っていた洸人が、愛生の失踪について調べ始める。ライオンを預かっているのは肉親愛からだ。愛生が洸人を頼った理由も肉親を信じているためだろう。
次はスケールの大きな作品である。