【4位フジテレビ系『モンスター』(月曜午後10時)】
主人公の神波亮子(趣里)は高校在学中に司法試験にパスするほど頭脳明晰。調査能力もあり、法廷戦術にも長けている。
一方で態度が異様にデカい。弁護士事務所の先輩・杉浦義弘(ジェシー)をパシリに使う。なにより、裁判で勝つなら、何だってする。だからモンスターなのだ。
第2回では自作の詞を盗作扱いされたアイドルグループのセンター・シホ(なえなの)を弁護。この詞は現在、シホが3年前まで所属していた芸能事務所側がつくったことになっていた。
自分の詞であることの証明は難しくないはず。だが、シホは作詞の経緯を一切明かさない。亮子に対し「盗作ということでいい」「謝罪会見する」と告げた。
だが、亮子はシホの意向を無視して調査。シホが高校時代に容姿のことで酷く悩んでおり、上京すると美容整形手術を受けたことを知る。アイドルになったのはその後のことだった。
詞は高3のときに書いたもので、卒業アルバムにもシホの顔写真とともに掲載されていた。しかし、それを証拠にすると、整形前のことが知られてしまう。亮子が沈黙したのはこのためだった。
「いいんですか、盗作したというレッテルを貼られても」(亮子)、「はい」(シホ)。それでも裁判の勝利を目指した亮子は、詞に盛り込まれている風景がシホの故郷のもので、前所属事務所による創作はあり得ないことを立証する。
亮子は勝った。ただし、シホにこう忠告することも忘れなかった。「整形のことは先送りするほどバレたときに負担が大きくなる」
次はミステリー仕立てで肉親愛とは何かを問う物語である。