(牧野 知弘:オラガ総研代表、不動産事業プロデューサー)
好調だったタワマンはどうなる?
日本銀行は今年7月の金融政策決定会合で政策金利について0.1%から0.25%へ引き上げることを決定した。2016年1月から今年3月まで8年以上継続されてきたマイナス金利政策を解除したことに続く金利の引き上げは金融マーケットに衝撃となって伝わった。
敏感に反応したのが株式市場で、7月11日に4万2224円の年初来高値を付けていた株価は8月5日終値が前日比4451円下落の3万1458円と過去最大の下落幅を記録した。
その後株価はやや持ち直しているが、この影響がじわじわと不動産マーケット、とりわけ低金利に踊ってきた不動産投資マーケットやマンションマーケットに及び始めている。
不動産の中でも投資需要と住まいとしての実需の双方を兼ね備えて好調だったタワーマンション(タワマン)にとって金利引き上げの号砲は、今後どのような影響を及ぼすのかを考えてみよう。