ドン・ファン宅、お手伝いさんが不在に

 以前、野崎氏宅で野崎氏の愛犬イブの葬儀が、神式・仏式の“二本立て”で行われたことは記述している。2018年5月8日のことだ。

「紀州のドン・ファン」の自宅寝室で執り行われた愛犬イブの仏式の葬儀。手を合わせる野崎幸助氏と早貴被告(撮影:吉田 隆)
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同じくドン・ファン宅で行われたイブの葬儀。こちらは神式で(撮影:吉田 隆)
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 その式が終わり、僧侶や宮司が帰って、近親者たちだけになったとき、野崎氏がお手伝いの大下さん(仮名)に対して軽口をたたいた。

「大下さんがイブを殺したんやないか?」

 深い意味はない冗談のつもりだったのだろう。ところが、お手伝いの大下さんはこれに激怒した。

「冗談じゃないわよ。私がイブちゃんを殺すワケがないでしょ」

 頭から湯気が出そうなほどの怒りだったという。

「紀州のドン・ファン」野崎幸助氏宅の寝室で、意識不明状態で発見されたときの野崎氏の様子を再現するお手伝いの大下さん(仮名)*写真は一部加工してあります(撮影:吉田 隆)
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 周囲にいた人々は、「まあ、まあ。本気で言っているワケでもないから」などとなだめたのだが、大下さんの怒りは収まらない。

「もう、こんな家にはいられない。私、帰る」

 そう言い放って、彼女は野崎氏からあてがってもらっているゲストルームにある自分の荷物をまとめ、葬式に参加していた野崎氏の会社「アプリコ」の元従業員の車に乗って帰ってしまったのだという。