ネットで検索、「完全犯罪」「薬物」「老人死亡」…

 その後、2月になって早貴被告は田辺市にやってきた。そこで野崎とともに、8日早朝に市役所へ入籍届を提出、2人は晴れて夫婦となった。55歳年下の妻を迎えて、野崎氏は心底喜んでいたという。月々100万円の小遣いを早貴被告に渡し、家事などはやらなくていいという“契約”だったようだ。

(撮影:吉田 隆)
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 今回の初公判の冒頭陳述ではこのころの経緯についても触れられた。そこでは驚きの“事実”も語られたのだった。

 検察側は、入籍前の18年1月24日に早貴被告が「遺産目当てと言われた女たち5選」をネット検索し、それに関する動画を視聴していたことを明らかにした。また入籍してから4月初旬まで東京・新宿のマンションに住み、野崎氏と“別居婚生活”を送っていた早貴被告が、「完全犯罪」「薬物」「老人死亡」「老人完全犯罪」などのキーワードでネット検索していたことも明らかにした。

 さらに結婚した直後に友人や家族に対し、自然死で遺産を得る予定であったなどと伝えていたことも明かされた。

 これらについては今後の審理で詳細は明らかにされるだろうが、もしも事実であれば、彼女は結婚する前から野崎氏を「殺す気満々」であったことを強く示唆する証拠となるだろう。