2.情報収集機は何を調べていたのか
防衛省の発表によると、「午前10時40分頃に旋回開始、11時29分から31分頃領空侵犯、その後も旋回継続、午後1時15分頃、大陸方面(中国)へ向け飛行した」という。
この間約1時間半、この情報収集機は何をしていたのか。
図 Y-9情報収集機の飛行経路
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この情報収集機Y-9のYとは輸送機を意味し、9は9型で8型の後継機ということである。
その機にシギント(電波情報)とエリント(通信電子情報)を収集できるアンテナと受信装置を付けたものある(写真1参照)。
シギントは、例えば、部隊と部隊、機と地上局などが交信する情報を収集するものである。
そのことにより、交信内容そのものや交信している部隊の種類・規模・名称が判明する。
エリントは、レーダーが放出する通信電子情報を収集するもので、レーダーの種類とそれを装備する兵器(軍艦の種類・軍用機の種類)が判明する。