これに関連して韓国の多くのメディアがこの問題を伝えている。

 例えば、韓国の地上波放送局MBCは、19日のメインニュースで次のように伝えた。

「NHKは放送当時、京都国際高校が日本語字幕を提供したと表記していましたが、京都国際高校はMBCの電話取材に対し、立場を表明するのは困難だと述べました。何より京都国際高校が歪曲された日本語の校歌字幕に異議を申し立てることが難しい状況です。韓国語の校歌が放送されるたびにインターネットやSNSでは右翼性向の日本人がアップした嫌韓掲示物が拡散していて、学校と選手、学生の安全が懸念されるためです」

日韓両国のネット世論も過熱

 するとこの記事のコメント欄に、日本社会と尹錫悦政権とを非難するコメントが相次いだ。

「必ず優勝して校歌のことで文句をつけるNHKと日本の極右の鼻を明かしてやろう」

「日本社会の差別と抑圧の中で少人数で頑張っていて本当に偉いね」

「日本のやつらを信じてはいけない。面と向かっているときには握手をしても振り返ったとたんに後頭部を叩くやつらだ」

「日本は“嫌韓”しているのに韓国は屈従的な“親日”だなんて」

「涙が出る、親日政権下で甲子園4強だなんて!」……

 一方の日本では、大手メディアの報道で京都国際の韓国語校歌を否定的に報じる記事は見かけないが、ネット空間には、京都国際の校歌が甲子園球場やNHKの全国放送で流れることへの嫌悪感を露わにしたり、校歌の歌詞が反日的だとして反発したりする書き込みが急増している。京都国際が甲子園で勝ち進むたびに繰り返し出てくるコメントだ。

 日本と韓国それぞれで熱を帯びる、京都国際の「韓国語校歌」論争はいったいいつまで続くのだろうか。