2024年に入り致死率高い強毒性が拡大
2024年に入り、アフリカでは強毒性のコンゴ盆地型エムポックスウイルス(グレード1)が急拡大しています。コンゴ民主共和国の保健当局によると、年初来の感染者は1万5000人を超え、死者も548人に達しています。
感染者は同国26州のすべてに拡大。隣国の中央アフリカ共和国、コンゴ共和国でもグレード1の感染者が出ており、沈静化の兆しは見えていません。国際赤十字は「アフリカが直面する近年で最も深刻な健康上の脅威だ」との警告を発しています。
そうした状況を踏まえ、WHOはエムポックスに関する2度目の緊急事態宣言を2024年8月14日に出したのです。
そんななか、スウェーデンの公共衛生当局が翌8月15日、衝撃の事実を公表しました。重症化しやすい新しいタイプのエムポックスウイルスの感染者がアフリカ以外で初めて確認されたというのです。
患者から見つかったのは、強毒性ウイルス(グレード1)の亜種で、従来のタイプよりさらに毒性が強いとされています。患者は、アフリカのエムポックス流行地域に滞在し、スウェーデンに帰国後に発症しました。
スウェーデンによる発表の翌日、今度はパキスタン政府が同国内で初めてエムポックスの感染者を確認したと公表しています。