カイロ大学の懐柔にも余念がない小池氏

 小池氏は、カイロに足繁く出かけ、カイロ大学関係者の懐柔にも余念がない。

 都知事になる以前の国会議員時代は、しょっちゅうカイロに出かけていた。大統領との面会を要望し、カイロの日本大使館の担当者に「外務省の力を見せて頂戴」と強引にねじ込んでくるので、「小池のロジ担当はババ抜き」と言われていたそうだ。ある大使館員は、小池氏の父親の遺灰のナイル川やピラミッドでの散骨準備で大変な思いをしたという。

カイロ大学(写真:AP/アフロ)

 その小池氏が、熱心に“お友達”を作っていたのが、カイロ大学日本語学科だ。当時の学科長のアーデル・アミン・サーレハ氏だけでなく、歴代の日本語学科長と親密で、元日本語学科長のハムザ氏は知事当選に際し、祝福の言葉を贈ったりしている。

 2022年11月には、都庁から随員9人とともにCOP27(国連気候変動枠組条約第27回締約国会議)出席のためにエジプトを訪問し(飛行機は全員ビジネスクラス)、自分がカイロ大学卒業生であることを印象づけようとするかのように、随員たちを引き連れてカイロ大学のエルコシト学長と面会している。