恩を売り、中東・アラブ関係者を自分の持ち駒にする

 嘘をついてでも小池氏を擁護し、小池氏の歓心を買おうとする中東・アラブ関係者がいるのは、小池氏が彼らに恩を売っているからだ。

 筆者が最近聞いた話では、西日本の大学で客員教授を務めていたカイロ大学出身のエジプト人が、任期満了で職を失うことになった際、ほとんど泣きつくような状態で、小池氏に直接連絡を取ったところ、「わたしに任せて」とすぐに関東のある私大に連絡し、教授職を確保したので、エジプト人教授はそれを大いに恩義に感じていると、筆者の友人に話したという。

 小池氏は、自分にとって利用価値がないと思った人間には、尊大で無礼な振る舞いをすることで知られており、筆者の知人にも不快な思いをさせられた人たちは少なくない。しかし、自分を助けてくれそうな中東・アラブ関係者には、恩を売って持ち駒にしている。権力者であれば、上記のような職の斡旋、ジャーナリストには日本の有力政治家へのインタビューの仲介、通訳者には通訳の仕事の紹介、日本政府からの研究費獲得の後押し、日本政府からの叙勲への後押し等、色々なことができる。

 厄介なのは、アラビア語や中東関係は一般の日本人には馴染みのない分野で、小池氏の息のかかった人物が嘘をついても見分けることができず、ころっと騙されてしまうことだ。

 特に彼らはアラブ流で大きく出てくる、すなわち嘘をつくときは大きな嘘をつくので、そうした文化に馴染みがない日本人は戸惑う。これの最たるものが、首席でカイロ大学を卒業したという小池氏の嘘で、さすがにこれは2020年3月の都議会で、自民党の三宅正彦都議(島部選挙区)が小池氏を問い詰め、「それでは首席ではなかったということで確定させて頂きます」と引導を渡した。