優れたリーダーになるためのヒント

 本書には、組織を壊しているリーダーの問題点やそうならないためのアドバイスも記されている。

 世の中には部下の足を引っ張る、ブルシットジョブ(クソどうでもいい仕事)を強制するリーダーがあふれているという。「“管理してます感”のために無駄な仕事を作り出し、会社の利益も信頼も台無しにするどうしようもない人たち」と桃野氏は痛烈なほどに批判している。

 優れたリーダーとは周囲に勇気を与え、リーダーに対する信頼は組織を別物に変える。「リーダーシップ」への教育や理解が極端に不足しているという日本。現在、リーダーと呼ばれるポジションについている人や、将来、リーダーを志す人にとって、反面教師とする意味も含め、参考となるのではないだろうか。

なぜこんな人が上司なのか』(桃野泰徳著、新潮新書)