市民のマナー違反を監視している防犯カメラ

 駐車違反に信号無視、速度違反は、街のところどころに設置された防犯カメラによる証拠写真と罰金の請求書が送られてくる。

 実は、我が家に最近、一枚の請求書が来た。7月の駐車違反の写真が10月になって送られてきたのだ。夫は「なんで今ごろこんなものがくるんだ」とかなり不機嫌な様子だった。写真は遠くにあるカメラから撮ったであろう、ナンバーが読めるか読めないかという解像度である。

 本来、このような請求書は車のナンバーをはっきりと拡大して送付してくるものだが、それはなかった。でも、我が家の車であることは、間違いない。おそらく車の照合に時間がかかったのだろう。警察の執念に敬意を表して、罰金4万ウォンを素直に払うことにした。

 この「防犯カメラ」は交通安全のため、防犯のためと思っているうちに、生活の隅々まで「監視カメラ」として浸透している。

 義父母は去年の夏に、新築マンションに引っ越しをした。新築なだけあって、管理体制が整っていて便利だ。

 引っ越して間もないころ、義母の携帯に管理室から電話がかかってきた。「再利用できないゴミなので、別料金を払いに来てください」

 韓国もごみの分別化を進めているが、市民に守る気がないために、今の昔も自治体の悩みになっているようだ。

 義母が捨てようとしたのは、ウレタン素材のレジャーマットでそれなりにかさばるものだった。それをごみの集積所にポンと捨ててきたのだという。管理人さんが言うには、切り刻んで有料のゴミ袋に入れるか、別料金を払えと言うものだった。

 誰が何を捨てたのかまで特定できるのだ。義母のマンションは24階×2世帯の48世帯で一つのエレベーターを使っている。何階から乗ったかを見るだけで、人物は特定できるようになっている。

 そこまでしないと韓国の社会的生活秩序は守られないということである。
 
 この原因については様々な理由があるだろうが、教育の違いも大きなウェイトを占めている。例えば、小学校での日常を見てみよう。