民主主義は韓国にベストな政治体制か

 慰安婦問題、徴用工問題は蒸し返され、ノージャパン運動の旗が振られる。反日政治団体の活動はまた強くなっていくだろう。ただ、ノージャパン運動に関しては、実際に扇動されるされる人は、だんだん少なくなってくると思われる。

 この2年間の日本文化の吸収されようは、目を疑うレベルのものであった。ソウル各地のとんこつラーメン屋に行列ができ、トヨタの新車はいくら札束を積んでも買えない状態になり、反日色が強いと昔から言われる有名私立大学で行われた日本の音楽ユニット「YOASOBI」のライブチケットは、販売開始から1分で完売してしまった。

 反日も親日も流行的ファッションの一部ではあるが、日本で根強い韓流ブームがあるように、韓国における日本好きもなかなか中毒性が強いようなのだ。

 コロナ渦を経て、韓国の若者たちのコミュニティーは完全に個人対個人が主流になった。

 例えば、日本語を学ぶのも日本人の友達を作るのも、ネットアプリにつなぐだけで個人的な付き合いを始めることができる。何が自分の利になるかということを、常に考えて生きている韓国人なだけに、日本に対する向き合い方も変わってくるだろう。

 最後に筆者の感想を単刀直入に言おう。「やはりこの国に民主主義はベストではない」ということだ。

 政治家ではなく検事だった尹大統領は、マイペースでいい意味での鈍感さを持っていた。政治的な慣習を知らないふりして好き勝手に独裁モードになっていたほうが、この国にとっても周辺国家にとっても良いことだっただろう。

 千載一遇のチャンスだったのに、野党を選択したのはこの国の国民である。民主主義が多数決である以上、仕方があるまい。

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立花 志音(たちばなしおん)
1977年生まれ 東洋英和女学院大学短期大学部キリスト教思想科卒業後、損保勤務を経てソウルに留学。2005年韓国で出会いの夫と結婚。現在2男1女を育てながら日本人が見る韓国をライターとして韓国内で活動中。