ドニプロ川沿いの村に住むルボフさんの自宅

ロシアとの戦いに終わりが見えないウクライナ。2年以上にわたって戦闘が続く中で、大規模な洪水被害が大きなニュースになったのが南部ヘルソンだ。筆者は2023年6月と8月に取材でヘルソンを訪れた。それから半年を経て再訪した現地はどうなっていたのか。その様子を写真でお伝えする。(写真はすべて筆者撮影)

(小峯 弘四郎:カメラマン)

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シェルターに行けなかった犬の群れが目につく

 2022年11月にロシアの占領から解放されたものの、市内を流れるドニプロ川にかかるアントニフカ橋を境に、両軍の戦闘が続いている。昨夏には対岸の一部をウクライナ軍が制圧、そこから戦闘がさらに激化したため、無差別にミサイルが飛んで来るときもあるそうだ。

 そのような状況が続いているため外国人メディア・ボランティアなどの出入りもより厳しくなっている。ウクライナ取材には必須の軍発行のアクレディテーションカード(プレスカード)以外に、ヘルソン州行政長官の特別な許可が必要になり、その取得にはかなりの労力と時間がかかる。

 そんな中、洪水の被害に遭った一部地域を取材した。まずは駅周辺から見ていこう。

 ヘルソン駅近くの市場の様子。ロシアに占領されてから人口が3分の1以下になってしまい、街は活気を取り戻すこともなく暗いムードが漂っている。

 駅近く公園に新しくつくられた防空壕。街中に設置されているコンクリートの「箱」が地中に埋められているだけだが、直撃を受けた場合は地上に置かれた場合よりも安全性が高いので、このように地中にも埋められるようになった。

 市街地からは多くの住民が避難してしまった。シェルターにも行けなかった少数の犬の群れが多い。街中で見かけるようになった。

 この2年間、ロシア軍の攻撃に屈することなく郵便事業を継続しているノバポシュタ(ウクライナの郵便事業を行っている民間会社)。今もミサイルの脅威に晒され続けているため、窓口に土嚢が積まれている。