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 世の中には真実を解明するのが難しい事件もある。2017年7月に和歌山県白浜町で発生した“シュノーケリング殺人事件”もそのひとつになるのかも知れない。

 事件の概要はこうだ。

 7年前の夏、大阪市中央区に住む30代の夫婦が和歌山県白浜町の磯でシュノーケリングをしていた。ところが、夕方になって、トイレに行くために陸に上がっていた夫が磯に戻ると、妻の姿が見えない。あわてて「妻が行方不明となった」と近くのダイバーショップに助けを求めに走った。その後、1.5メートルほどの深さの磯の海底に沈んでいる仮死状態の妻が発見され急いで病院に運ばれたのだが、2日後に死亡した――という事件である。

離婚調停中だった2人

 磯遊びをしていて亡くなったという妻はダイビングのライセンスを持ち泳ぎも達者だったことから、警察はこの女性が浅い磯で溺れることは考えにくいと判断し捜査に着手した。

 すると、夫には大阪市内のキャバクラで知り合った愛人がいることが判明。彼女は妊娠しており、男性に結婚をせがんでいることも分かった。こうした捜査の結果、和歌山県警は、男性が妻を溺死に見せて殺害したとして、9カ月後の18年4月に殺人容疑で逮捕した。逮捕された夫は当時29歳の野田孝史被告、亡くなった妻は志帆さんで当時28歳だった。

 野田被告の不倫がバレて以降、2人は離婚調停中だった。また事件の数カ月前から志保さんには野田被告を受取人とする生命保険がかけられていたことも、殺害を疑われた理由となっている。