世の中には真実を解明するのが難しい事件もある。2017年7月に和歌山県白浜町で発生した“シュノーケリング殺人事件”もそのひとつになるのかも知れない。 事件の概要はこうだ。 7年前の夏、大阪市中央区に住む30代の夫婦が和歌山県白浜町の磯でシュノーケリングをしていた。ところが、夕方になって、トイレに行くために陸に上がっていた夫が磯に戻ると、妻の姿が見えない。あわてて「妻が行方不明となった」と近くのダイバーショップに助けを求めに走った。その後、1.5メートルほどの深さの磯の海底に沈んでいる仮死状態の妻が発見され急いで病院に運ばれたのだが、2日後に死亡した――という事件である。 磯遊びをしていて亡くな