7.支持者たちが見るロシアの将来
軍人や若い支援者、プーチンを支える政権要人でさえも(メドベージェフ一人を除き)暗い雰囲気が漂った。
ロシアの今の状態から、さらに悪い方向に向かっていくのではないかという不安があるのだろう。
これから大規模徴兵が行われ、このまま戦争は続行される。このような状況で、ロシア人の希望が膨らむとは誰も思ってはいない。
この戦争続行に大賛成であるならば、プーチン氏の演説を聞いている人々は暗い表情をしないだろう。希望に満ちた明るい表情をするはずである。
聴衆にはそのような明るさは全くない。政権内部の者であっても落ち込んでいくロシアの姿が見えるのであろう。
演説を聞く政権要人や支援者は、プーチン氏とその演説に対する期待・信頼は完全に失われたわけではないだろうが、著しくなくなりつつあるように思える。
政権要人でさえも、戦争を継続すること、さらに徴兵を行い大きな犠牲を払って再びウクライナ全土占領に向かって突き進むことに、心の中では賛成しているとは思えない。
また、軍人や支援する若者も反対の気持ちが強くなっているであろう。
今後、ロシア国内事情がさらに悪くなれば、ロシアの政権内部からも戦争継続には反対、ウクライナと協議するべきだという意見が多数出てくることになると思われる。