最近は口汚く罵ることを厭わなくなっている(1月5日撮影、写真:ロイター/アフロ)

下院司法委員会はハー特別検察官を召喚へ

 ジョー・バイデン米大統領(81)の高齢問題が、医者でもない特別検察官にまで機密文書不法持ち出しに関する捜査報告書で指摘され、再燃している。

 有権者の86%(民主党支持者でも73%)*1が「高齢で大統領を2期務めるには不適格」と言い、主流メディアまでが「高齢問題」で再選にはネガティブな報道を繰り返している。

 その中で、少なくともバイデン政権のメリック・ガーランド司法長官が任命したロバート・ハー特別検察官2が世論に同意する「起訴状」を出したのだ。

*1=ABC・イプソス世論調査の結果。ロイター・イプソス世論調査では、有権者全体の78%が「不適格」、民主党支持者でも71%。

ipsos.com/majority-americans-think-both-biden-and-trump-are-too-old-serve-second-terms

reuters.com/world/us/democrats-bungle-biden-age-concerns-some-critics-say

*2=ハー氏の両親は韓国出身の移民。同氏は米ハーバード、英ケンブリッジ、米スタンフォード法科大学院を出て、2017年ドナルド・トランプ大統領(当時)に連邦メリーランド地区検事に任命され、2023年1月、ガーランド司法長官に指名されバイデン氏の機密文書持ち出しに関する捜査を行ってきた。

 報告書は、バイデン氏の違法容疑について訴追するに足らずとしているものの、その理由として「バイデン氏の記憶力に限りがあり、病死した長男の死亡日も覚えていない」と指摘している。

 それでなくとも「高齢問題」はバイデン氏の再選に向けたキャンペーンの大きな不安要素。

 そこに特別検察官が言及したのだから「高齢問題」はトランプ共和党にとっては格好の餌食となった。

 バイデン氏は同報告書について「私の記憶力は全くパーフェクトだ。ハー氏がなぜ報告書で言及したのか、理解に苦しむ」と公式コメントした。

 そのあと側近に「自分の息子が死んだ日を忘れるわけがないだろう。あの野郎(ハー氏のこと)が」と声を荒らげたという。

 ジル夫人は「家族の悲しい記憶の傷に塩を塗るような尋問を(記憶力を試す材料に)するとは検察官といえども許し難い」と「涙のメッセージ」をSNS上に流している。

 一方、共和党のトランプ派議員たちは、同報告書の全文公開を要求、下院司法委員会(ジム・ジョーダン委員長=共和、オハイオ州選出)はハー特別検察官の議会証言を要求している。

 バイデン氏の「高齢問題」を徹底的に追及する構えだ。下院共和党は、今や最大のトランプ・マシーンになっている。

foxnews.com//special-counsel-hur-testify-publicly-damning-report-revealed-bidens-memory-age-issues-report