香港の調査会社カウンターポイントリサーチによると、2023年10月の中国スマートフォン市場は好調に推移した。最初の4週間の販売台数は前年同期に比べ11%増加した。
Huaweiの勢い際立つ
中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ、Huawei)のこの期間におけるスマホ販売は、前年同期比90%超増と大幅に伸び、同国のスマホ市場を押し上げた。
インターネット通販セール「独身の日」を目前にした週間売上高は、22年よりも強い勢いを示したという。カウンターポイントによると、同国のスマホ市場は23年4~6月期に前年同期比3%減少するなど、それまで数四半期にわたって低迷が続いていた。
だが23年10月は、前年同期比と前週比の数字が共に回復を示し、中でもファーウェイの勢いが際立った。
7nm半導体のHuaweiスマホが人気
ファーウェイが23年8月に発売したスマホ「Mate 60 Pro」には、比較的高性能の半導体が搭載されている。カナダの技術解析会社テックインサイツによると、その半導体は回路線幅7ナノメートル(nm)の技術で製造されている。カウンターポイントは、この端末の成功が中国市場でのファーウェイの復活につながったと分析している。
一方、ファーウェイは19年に当時のトランプ米政権によって、禁輸措置の対象となった。これにより半導体など重要部品の供給制約を受けて、スマホ事業が壊滅的な打撃を受けた経緯がある。