看護師に、不調になられて数日経ってますね、といわれ、いやこれは脳梗塞じゃないからちょっと様子見してた、というと、脳内出血ということもあるから甘く見ないほうがいいですよ、と釘を刺された。なるほどそういうこともあるか、とちょっと反省した。

 1時間ほど待って検査結果を知らされた。まったく予想外なことに、インフルエンザということだった。コロナ対策をほとんどしなくてもコロナには罹らなかったのに(ワクチンは3回打った)、伏兵のインフルエンザごときにやられてしまうとは。

 いままでも、インフルエンザの予防接種はしたことがない。それにインフルエンザに罹ると、みんなあんな筋無力症みたいなことになるのか。どうにも納得がいかない。高熱になると頭がふらふらしますよ、といわれたが、頭がふらつく程度ならいいのだ。それに一時的に38.5度になったことはあるが、つねに38度以上あったわけではない。

 そもそもどこで感染したのか、思い当たるところがない。人混みのなかに出かけたわけではない。厚労省の統計によると、9月18日から24日までの週では感染者総数が全国で約3万5000人いる。これが多いのか少ないのかわからない。

 しかし、症例をみても、わたしみたいな筋無力症のような症例は見当たらない。反対にインフルエンザの重症例である高熱、嘔吐、下痢、呼吸困難といった症例がわたしにはなかったのである。

 いまだに釈然としない気分が抜けきらない。

1週間でほぼ復調

 しかし、それはそれ。ともあれ、病名がはっきりしたことで一安心である(がん以外はみなそういう気持ちになるのではないか)。抗インフルエンザ薬「タミフル」と解熱剤「カロナール」を処方された。

抗インフルエンザ薬「タミフル」(写真:共同通信社)

 しかしカロナールは服用すると吐いてしまうので、2日使用してやめた(38度以下の場合、不要とあった)。タミフルは2日服用したころから効いてきた。平衡感覚がほとんど戻ってきたのである。