共に民主党は直ちに「事必帰正(=事は必ず正しい方向に帰る)」と評価するコメントを発表しながらも、検察の「手加減捜査」で量刑が低くなったと主張、尹大統領に対しては謝罪を要求している。
民主党の党代表選挙で金をばら撒いた疑いで検察の捜査を受けている宋永吉(ソン・ヨンギル)元代表に至っては、「尹大統領が大統領選候補時代、自分の義母が無罪だと主張したのは虚偽事実」とし、選挙法違反の疑いで尹大統領を告発した。
さまざまな疑惑に顔を覗かせる大統領夫人の実母
尹大統領と大統領室は沈黙を貫いているが、与党「国民の力」の一部では76歳の高齢であるにもかかわらず、大統領の義母を「逃走の可能性」を理由に法廷拘束することは、大統領を恥さらしさせるための判決だという不満も表出されている。
崔氏には今回の事件の他にも、2013年に3人の同業者と療養病院を開設、運営し、3年間で22億ウォン余りの療養給与を不当受給したという疑惑もあった。やはり文政権時代の2020年に検察によって起訴され、大統領選挙真っ最中の2021年に行われた1審では懲役3年刑で法廷拘束された。ただし最高裁で「崔氏が3人と同業者だと判断するだけの証拠が不十分だ」として、「単純な投資家だった」という崔氏の主張を受け入れて無罪判決が確定している。
金建希夫人の疑惑である「ドイツモーターズ株価操作事件」にも崔氏は同業者として登場する。事件は最終的に不起訴となったが、民主党をはじめとする野党では今も特検捜査を強く主張しており、政権が変われば再捜査が始まるものとみられる。