外相と中央銀行総裁が唐突に「クビ」
まさにズタズタの3期目習近平政権を象徴するような発表が、7月25日夜にあった。北京時間の同日19時1分、中国国営新華社通信が、「淡々と」二つの重要人事に関する記事を発信したのだ。
<中華人民共和国主席令第八号
中華人民共和国第14期全国人民代表大会常務委員会第4回会議が2023年7月25日に開かれ、決定した。
一. 秦剛が兼任している外交部長(外相)の職務を解く。王毅を外交部長に任命する。
二. 易網の中国人民銀行行長(中央銀行総裁)の職務を解く。潘功勝を中国人民銀行行長に任命する。
中華人民共和国主席習近平 2023年7月25日>
何と外務大臣と中央銀行総裁という、国家の二つの重要ポストを預かる高官を、一度にクビにしたのである。秦外相は昨年12月に着任したばかりで、易行長は3月に留任が決まったばかりである。
特に、新たに中国人民銀行行長に就いた潘功勝氏は、中国共産党のトップ376人(中央委員205人+候補委員171人)からなる中央委員会のメンバーにすら入っていない。まさに異常事態だ。