中国共産党第20次(回)全国代表大会が、10月16日から北京の人民大会堂で始まった。初日は習近平総書記が大演説をぶったが、これから22日まで、一週間にわたって続く。今後5年間を牽引する新たな最高幹部の人事が発表されるのは、23日の予定だ。
その中で、日本として気になることの一つが、次期外交部長(外相)の人事である。現在の王毅氏は、2013年3月以来、9年7カ月にわたって外交部長を務めており、来年3月の任期切れとともに交代が確実視されている。今回の大会で次期外交部長が指名されることはなく、来年3月まで待たねばならないが、それでも「大枠」は見えてくる。
誰が王毅外相の後任になるのか
2013年3月に習近平政権が誕生して9年半あまり、外交部門は、楊潔篪-王毅ラインで進めてきた。
2013年3月、楊氏は外交部長(外相)から国務委員兼中央外事工作領導小組弁公室主任に昇格した。要は、中国の外交トップだ。そして2018年3月、党中央政治局委員(トップ25)兼中央外事工作委員会弁公室主任に昇格して、現在に至っている。
一方の王毅氏は、上述のように2013年3月に、楊氏の後を継いで外交部長に昇格。2018年3月には、習近平主席の信任が厚いことから、異例の外交部長兼任で、国務委員に昇格し、現在に至っている。
現在72歳の楊氏は、今回の共産党大会をもって、事実上の引退が見込まれている。そうなると、次なる焦点は、今月69歳になる王氏が昇格するかどうかと、王氏を継ぐ外交部長は誰かということだ。