現時点の最有力候補は工藤公康氏
さて、そうした中で浮上してきているのは「最有力候補」として取り沙汰されている工藤公康氏である。
現役時代は西武ライオンズ(現埼玉西武ライオンズ)、福岡ダイエーホークス(現福岡ソフトバンクホークス)、巨人、横浜ベイスターズ(現横浜DeNAベイスターズ)で活躍。現役引退後はソフトバンクの監督を務め、チーム黄金期を作り上げ「名将」としてその名を轟かせた。クライマックスシリーズ、日本シリーズでも勝負強さを発揮し「短期決戦の鬼」と称されてもいる。
2016年には野球殿堂入りも果たし、2022年シーズンでソフトバンク監督を退任して以降は野球解説者に身を転じてフリーの立場。現況と過去の実績も加味すれば「最有力」と持てはやされるのも十分にうなずける。
「ただ、工藤氏本人があまり乗り気ではないらしい」との情報も球界内部では飛び交っており、やはり当人としても日の丸を背負い込む日本代表指揮官の激務に対し、易々とは決断が下せず二の足を踏んでいるようだ。
どうやらそうした背景には工藤氏に複数のNPB球団も来季以降の次期監督候補として触手を伸ばそうとしているといわれ、それも同氏の決断を鈍らせ、躊躇させる要因につながっているのではないかとの見方もある。
他の候補者としては前巨人監督の高橋由伸氏や、2009年の第2回WBCで日本代表を世界一連覇へと導いた元侍ジャパン監督でもあり現巨人指揮官の原辰徳監督の名前までも持ち上がってきている。