4月8日、レイズ戦で先発登板したアスレチックスの藤浪晋太郎投手(写真:AP/アフロ)

 一言で評せば、崖っぷちだ。オークランド・アスレチックスの藤浪晋太郎投手(28)のことである。

 現地時間4月8日に敵地トロピカーナ・フィールドで行われたタンパベイ・レイズ戦でメジャー2度目の先発登板に臨んだものの5回途中を79球、3被安打ながら5四死球と制球が乱れて5失点。チームは0―11と大敗し、自身も2連敗となった。

途中まで「ほぼ完ぺき」が…

 4回一死まで無安打投球。許した走者は3回二死から与えた1四球のみで、ほぼ完ぺきなピッチングだった。

 ところが打者二巡目に入ると、別人のような投球内容に様変わりしてしまう。4回一死から四球と単打を重ねて二死二、三塁のピンチを招くと6番のアイザック・バレデス内野手に甘く真ん中に入ったスライダーを痛打され、左翼への先制2点適時打を浴びた。

 4回はどうにか2失点でしのいだが、次のイニングになっても修正が利かなかった。いや、それどころか、自ら墓穴を掘ってますます泥沼へとハマっていった。

 先頭の8番マヌエル・マーゴー外野手に死球、続く9番フランシスコ・メヒア捕手に四球、さらに一死後に2番ブランドン・ロー内野手にはストレートで四球を与え、あっという間に一死満塁。

 ここで迎えた3番ランディ・アロザレーナ外野手には外角低目への初球93.6マイル(約150キロ)のスプリットを簡単にとらえられ、センターへの2点適時打を浴び、KO降板となった。