「ツーシーム、フォーシームの速球系、そしてスプリットはメジャーでも間違いなく通用する能力を持っている。だが日本時代からイップスを疑われた制球難は相変わらず払拭できていない。投球に困ったら、いわゆる“変化球でボールを置きにいってしまう”のも言い方は悪いが、日本時代と変わらない藤浪の平常運転だ。
フォーストGMや球団編成側の人間も『彼は一体、何が問題なのか』『本当に彼は大谷翔平のライバルだったのか』などと口々に言い合って、首を傾げ始めている。
GMを筆頭とした藤浪の獲得推進派は当初、彼が新しい環境へ移籍することで潜在能力を開花させ“大谷のライバル”としてアメリカはもちろんのこと日本国内でも話題を呼んで広告効果を得る流れも期待していた。このままでは、そんな明るい未来も夢のまた夢になりそうな気配が漂う」
前出関係者はそう言って藤浪を巡る古巣の今後に表情を曇らせる。
次回登板は正真正銘の正念場
藤浪は2連敗を喫したレイズ戦後に「四球が本当にもったいなかった。前回打たれたので、もう少し厳しいところというのが頭をよぎった」とし「最初からいい結果が出るに越したことはないが、悪かったら悪かったで反省して、勉強したい」と続けて振り返っている。
しかしながら米スポーツ専門局「FOXスポーツ」や「ESPN」、さらにMLB公式サイトなど複数の米有力メディアからは2戦連続の背信投球で試合を壊し続けている藤浪について批判的な見解が向けられているのが現状だ。
仮にローテーション通りならば、次回登板は今月15日の本拠地ニューヨーク・メッツ戦で同じルーキーながら2連勝中の千賀晃大投手と投げ合う可能性もある。だが、早くも中継ぎへの配置転換や今後の成り行き次第でトレード、もしくは途中解雇までささやかれ始めている現状を鑑みれば、どうしても期待感は薄くなってしまう。
たった2試合で追い込まれた藤浪は自分自身でこの窮地を打破するしかない。