コンシェルジュ活用でプラチナチケットも

 欧米系のホテルでは、宿泊当日のレストランの予約をコンシェルジュに依頼する人が多いようだ。ある旅行ライターから、ロンドンの老舗ホテルのコンシェルジュの伝手で“予約の取れない”店の当日予約が取れたという話を聞いたことがある。

 早めに頼んでおけば、クラシックや人気歌手のコンサート、大リーグ(MLB)やNBA、サッカーCL(チャンピオンズリーグ)、テニスの四大トーナメントなどのプラチナチケットを手配してもらうこともできる。

 一方、あるホテルマンは「チェックアウト後の客室を見れば、旅慣れた方かどうかが分かる」と話してくれた。

 几帳面な客だと、バスルームでタオルを使った後、丁寧に畳んで棚の上に戻しておいたりする。しかし、それだと清掃スタッフがタオルを使わなかったものと判断し、新しいものと交換しない可能性がある。

 そこで欧米のホテルでは使い終えたタオルやバスローブを、水を抜いたバスタブに放り込んでおく習慣があるそうだ。先のホテルマンは外資系ホテルの出身ということもあり、こうした客室を見ると「欧米の流儀をよくご存じの旅慣れた方なのだな」と思うのだという。

 欧米の流儀と言えば、海外のホテルでのピローチップ(枕銭)は枕の下に忍ばせるものと考えている方がいるのではないだろうか。しかし、これはどうやら団体旅行の全盛時代に日本の旅行会社が流布したマナーのようだ。ある外資系ホテルマンによると「枕の下に置くのは日本人だけ」だという。