僧侶・興道の里代表の草薙龍瞬師

 職場や家庭、日々のニュースやSNS・・・現代社会ではリアルな世界もネットの世界も、多くの〝怒り〞が蔓延・蓄積されています。その怒りをコントロールできず、キレてしまったり、我慢してしまったりと、上手に怒ることができない人が急増中! インドで得度出家した僧侶・草薙龍瞬師は「仏教の技法を会得すれば、上手に怒ることができる」と提案しています。(JBpress)

【第1回はこちら】
心の達人ブッダに学ぶ「怒る技法」第1回「正しく怒ればあなたのストレスは軽くなる、我慢するのはツライだけ」

(*)本稿は『ストレスと闘う日々にやすらぎを取り戻す 怒る技法』(草薙龍瞬著、マガジンハウス)から一部を抜粋・再編集したものです。

悪いのは自分か、相手か――怒りの原因を考えよう

 さっそく最初の技を手に入れましょう。もし今後、あなたが何かに怒りを感じたら、ただちにこう考えてください――この怒りの原因は誰か? 本当に自分? それとも相手? 怒りの原因を二つに分けるのです。

 たとえば、次の場合は、怒りの原因を作ったのは、誰でしょうか?

□相手がいきなり怒鳴ってきた、暴力を振るわれた――いうまでもなく、原因を作ったのは、相手です。

□こちらは何も言っていないのに、心無い言葉を浴びせてきた――皮肉、イヤミ、難癖、誹謗中傷、言わなくていい悪口や根拠のない噂を言いふらされた……。これも、相手が原因です。

□外出中に、はた迷惑な他人に遭遇した――相手が原因です。

□いじめられた、嫌がらせを受けた、立場を利用して酷使された、ハラスメントを受けた――これも当然、相手が原因です。

□親の過干渉や支配欲、過剰な期待に振り回されてきた――これも、相手が原因です。

 こうして見ると、怒りの原因は、意外と他人であることが見えてきます。怒っているのは、たしかに自分。だけれど、原因を作っているのは、自分以外の誰か。もしかしたら、あの人が、世の中のありようが、原因かもしれない。その可能性を考えてみてほしいのです。

 この怒りの原因は別にある。自分は悪くない――そうはっきり思えたら、怒りを半分に減らせます。