ジル夫人「何回言えば信じてもらえるの」
3月の声を聞いたが、今もって、ジョー・バイデン米大統領は2024年大統領選に再出馬するか正式立候補宣言はしていない。
ジル・バイデン夫人は2月末、CNNやAP通信が「バイデン氏は出馬を見送るのか」と質問されたのに対し、こう答えた。
「私は、出馬に大賛成よ」
(Jill Biden on president's plan to run in 2024: 'I'm all for it' | CNN Politics)
「彼が何回出馬すると言えば、あなたたちに信じていただけるのかしら」(バイデン氏は出馬するつもりだ、とは言ってきたが、出馬すると明確に言ったことはない)
(Biden ready to run in 2024, first lady says | AP News)
ご当人のバイデン氏は2月末、ABCとのインタビューでこう述べるにとどめている。
「選挙運動を開始する前に、私にはやらねばならないことがほかにたくさんある」
(Video Biden rules out sending F-16s to Ukraine 'for now' - ABC News)
バイデン氏が60代、70代ならこれほどしつこく立候補するかどうかを聞きはしない。
よほどの失策やスキャンダルがない限り、現職大統領が2期目を目指すのは当然だし、正式に立候補宣言をいつするかなど聞かない。
現に、ビル・クリントン氏でもバラク・オバマ氏でも2期目を狙った時は、大統領選の前年4月に正式立候補していたし、ジョージ・W・ブッシュ氏は5月だった。
(バイデン側近は「4月に正式立候補」を仄めかしているのだが・・・)
メディアが執拗に立候補について問いただすのは、バイデン氏が80歳という後期高齢者だからだ。
すでに家督を息子に譲った60代、70代の高齢者ですら身の回りのことが一人でできない人は多い。
今年82歳になった「スター・トレック」主演俳優、パトリック・スチュワートですら、撮影時間はコンデションに合うように短く、能率的に出演している、と「ナショナル・レビュー」のジム・ゲラティ氏は書いている。
その意味では、「80の壁」を超えた高齢者で超大国をリードするバイデン氏は「奇跡」としか言いようがない。