「儲かる確率」の平均が最も高かった新交通ゆりかもめ線(写真:picture alliance/アフロ)

(沖 有人:スタイルアクト代表取締役)

 マンション価格はアベノミクス以降7割も上がった。コロナ禍で家に閉じ込められ、リモートワーク全盛になったため、マイホーム購入を検討する人が増えたからだ。「コロナ特需」と呼ばれる現象だ。

 その結果、価格は需要過多で急騰し、気づいたら自分の予算では買えないエリアが広がっている。

 それでも、2年後に分譲される新築物件の用地価格は2年前より高い。つまり、今後も新築価格は値上がり必至な情勢だ。

 それでは、現状でも割安でありながら資産性が担保される、買っても安心な穴場路線と駅はどこだろうか。

 最初の比較材料になるのは、この駅で新築供給されたマンションがどれだけの含み益を生み出したという確率だ。

 過去の供給物件から計算し新築マンションを格付けしている「住まいサーフィン」では、この数値を「儲かる確率」と呼んでいる。

 含み益とは、新築で購入したマンションを売却した際に、手元に残る現金のことだ。

 例えば、新築を5000万円で購入し、数年住んで4000万円で売却すると1000万円値下がりしたことになるが、この間1200万円元本返済していると、売却で4000万円の現金が入り、ローンの残債3800万円を返却するので200万円現金が手元で増えることになる。

 100物件のうち60物件が含み益を出していれば、含み益を生み出した確率は60%になる。これが高い方がお得な駅・沿線ということだ。

 なお、ここ数年でマンション価格は高騰しているが、相場変動の影響を受けないように補正している。

 上記の儲かる確率を路線ごとに平均した時に、最も高い路線はどこだろうか。