米空母「ロナルド・レーガン」から発艦する「F/A-18E」戦闘機(11月16日、米海軍のサイトより)

1.11月3日の失敗で核実験延期か

 北朝鮮は、11月3日にICBM「火星17号」の実験を実施した。

 結果は、高度約2000キロで飛翔距離は750キロであった。この11月3日の実験は、3月24日と11月18日の結果などから見れば、失敗の可能性が高い。

 11月3日というのは、中国の党大会の閉幕(10月22日)と、米国中間選挙(11月8日)の間だ。

 北朝鮮は、核実験の準備は終了しており、中国の党大会に影響を与えず、また米国に対して核の抑止力を見せつける意味から、この間に核実験をする可能性が高かった。

 だが、核実験はまだ実施されていない。

 11月3日に火星17号の実験が成功していれば、11月8日の米国中間選挙までに核実験を実施する可能性は十分にあった。

 なぜなら、核を搭載したICBMで米国に向けて発射できることを米国に見せつけたいという思惑があるからだ。

北朝鮮のICBM発射と核実験連動の可能性

(図が正しく表示されない場合にはオリジナルサイト=https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/72796でお読みください)