天皇陛下を「日王」と呼ぶ無礼
聯合ニュースが合成した映像は、在韓英国大使代理の頭部がチラリと写り込んでいるから、注意深く見れば編集したものだと誰でも分かる。
だが、天皇陛下との写真はどうだろう。合成写真が使用されたのは、インターネット上に配信する動画のサムネイルだけのようだ。動画内には編集前の本当の映像しか出てこない。
ニュースでは、ウェストミンスター寺院で尹大統領が“日王と遭遇”したことが伝えられているから、合成写真のような場面が本当にあったのだと誤解する人が少なからずいるだろう。写真の加工で許されるレベルを超えているように思う。
聯合ニュースの名誉のために一つ弁明しておくと、尹大統領はチャールズ3世に会えなかったわけではない。バッキンガム宮殿で尹夫妻共にチャールズ3世と握手を交わしている。しかし、その様子を写した写真は尹夫妻の顔がはっきりと見えていなかった。だから、聯合ニュースは合成写真を作成したのではないだろうか。
筆者が気になったことは合成写真以外にもある。
これは聯合ニュースに限った話ではないが、韓国メディアは天皇陛下のことを「日王」「ナルヒト日王」と呼ぶ。メディアがわざと格下げしてこのように呼ぶのはいかがなものだろう。
ついでに述べておくと、大韓民国大統領秘書室に所属する金恩慧(キム・ウンヘ)広報首席秘書官も「ナルヒト日王」と、天皇陛下のことを呼んでいた。
尹大統領は日本との関係改善を切望しているようだが、日本に対する配慮に欠ける。こういった小さな配慮を積み重ねていくことが日本人の心を掴むことにつながるということを、彼は分かっていないようだ。