2016年3月、2020年東京五輪・パラリンピックのオフィシャルパートナー発表会見に登壇した森喜朗大会組織委会長と竹田恒和JOC会長(ともに当時。写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

 2030札幌五輪招致への悪影響は避けられそうもない。

 東京五輪・パラリンピックをめぐる汚職事件で、東京地検特捜部が日本オリンピック委員会(JOC)の前会長で、大会組織委員会副会長を務めた竹田恒和氏から任意で事情聴取していたことが明らかとなり、さらなる波紋を広げている。

「仏司法当局は竹田前JOC会長の五輪招致疑惑の捜査をまだ諦めていない」との情報も

 一連の汚職事件では大会スポンサーの選定をめぐり、企業側から立件総額で1億2000万円あまりもの多額の賄賂を受け取ったとされる大会組織委元理事・高橋治之容疑者が受託収賄容疑で逮捕。特捜部は2014年3月の大会組織委発足直後から同副会長を務めた竹田氏に対し、高橋容疑者が同理事に就任した経緯や職務などについて細かな説明を求めたとみられている。

 今月7日には同事件の関係先として竹田氏が社外取締役を務め、大会スポンサーだった駐車場サービス大手「パーク24」の家宅捜索も特捜部によって行われたばかりだ。

 しかも竹田氏には、これまでも東京五輪招致をめぐって不透明感が拭えない“重大案件”が未だ残っている。