藤本 生命保険とユーザーの健康増進活動を継続的にサポートするウェルネスプログラムが一体になった仕組みです。健康診断や日々の運動など契約者による健康増進への取組みがポイントになり、それが保険料の割引や特典につながるというのが特徴です。Vitalityは、こうした健康増進の取組みが継続できるように行動経済学に基づいた特典(リワード)をユーザーに提供しています。
当社のブランド戦略とその核となるVitalityの日本導入をリードした社長の高田は、常々「リスクに備えるという生命保険のちょっと後ろ向きなイメージを、“健康になってリスクを減らそう”というポジティブなものに塗り替えたい」と話していました。Vitalityはまさに「健康になるための保険」です。
ウェルビーイングを広くカバーして行動変容につなげる
藤田 2018年の発売から4年が経ちますが顧客の反応はいかがでしょう。世の中にはどんな影響を与えたとお考えですか?
藤本 健康増進型保険そのものへの注目は高まっています。Vitalityのような健康増進プログラムと保険が融合した仕組みだけでなく、健康診断を出すだけでいい、といった商品も出ています。
一方で、Vitality独自の強みはまだしっかりと伝わっていないと思います。だからこそ、Vitalityのプログラムをエンゲージしていくと実際に健康になれるという価値をもっと世の中に伝えたいですね。実際にVitalityに加入し続けると疾病リスクが下がったり、QOL(Quality Of Life)が向上したり、といった説得力のあるデータも揃ってきているので、そういった成果を伝えるフェーズだと思います。
藤田 まさに、理念の1つでもある「WaaS」の中に保険が融和するイメージですね。
藤本 課題もあります。下の図は社長の高田がVitalityの世界観を拡張してWell-Beingな世の中を実現するために提唱しているWaaSのビジョンです。上方の白い部分はVitalityで実現できますが、それだけで十分なのか。よくウェルビーイングの定義として“身体的、精神的、社会的に完全に満たされた状態”と言われますが、そんな完璧な人は多くないと思います。