容姿のレベルは10段階で5〜6

 お店に所属していた女性は40人ほどいたらしいが、1日あたり稼働しているのは10人もいなかった。

「良くも悪くも、ごく普通の女性が多かった。容姿レベルは10段階で5か6くらい、年齢は30半ば~40歳くらいが一番多かったです。服装はみんなカジュアルですが、必ずスカートをはいていた」

 移動中に女性をねぎらうこともGさんの仕事の一つだ。

「こちらは『お疲れ様』しか言いません。向こうから『今日のオヤジ、マジでキモかった』というような愚痴を吐かれたら、『大変でしたね』とねぎらいますが、こちらからは積極的に話さないようにしていました」

 女性たちは車の中で、一言もしゃべらないタイプと、よくしゃべる女性に分かれた。

「何もしゃべらない女性は、『お疲れ様』と言っても反応なし。しゃべる人はずっとしゃべりっぱなしで、際どいプレイの内容まで話してくる人もいます。何もしゃべってくれない人の方が、社内の空気が重苦しくて面倒くさいです」

 Gさんは「レ・ミゼラブル」のジャン・バルジャンのように、娼婦ファンティーヌを救う気はさらさらない。それでも、自分とは違う境遇の女性たちの存在を知ることができてよかったと話す。

「デリヘルをやっているのは、お金に困っている人がほとんど。ホストで散在して借金を背負ったとか、家族が借金を抱えていて返済を手伝っているとか、付き合っている男に貢いでいるとか、いろんな理由でお金を必要としていた。デリヘルは精神的にも肉体的にも大変な仕事ですが、みんな頑張っているんだなと思いました」

 1日10人くらいのお客さんを取っていた女性もいた。彼女たちが1日にどれくらい稼いでいるのかまではわからない。