文在寅大統領と尹錫悦次期大統領のツーショット(写真:YONHAP NEWS/アフロ)

(羽田 真代:在韓ビジネスライター)

 韓国・メディアアスから興味深い記事が出された。「日本の言論が文在寅大統領を攻撃する理由」(http://www.mediaus.co.kr/news/articleView.html?idxno=243160)というものだ。

 大統領選挙後、日本の保守メディアから「文在寅大統領逮捕か」「文在寅氏を永遠に追放」などの記事やコラムが次々に掲載されていることを指摘した上で、恵泉女学園大学の李泳采(イ・ヨンチェ)教授に、日本の保守が執拗に文大統領を攻撃する理由について解説してもらうという内容である。

 先に、李泳采教授について少し説明しておこう。

 李泳采教授といえば、日本のテレビ番組にもしばしば登場する、日韓関係の研究者として有名な教授である。韓国の主張を代弁するような意見が多く、過去には日本のテレビ番組で、「韓国がG7に入れば日本の地位が下がるから日本が反対している」「韓国に親日はいない」などという発言をしている。

 東京・国立市の「くにたち市民芸術小ホール」で開催予定の「表現の不自由展」(2022年4月2~5日)にも、以下のような応援メッセージを送っている。

「表現の空間を守るのは、民主主義とミライの平和を守ることです。市民の力で表現の不自由展の開催を守っていきましょう!」

 李泳采教授は、「1965年の日韓請求権協定は、韓国国民の民意が反映されていない」「慰安婦や徴用工の問題は韓国にとって民主化運動の一環であり、国家暴力の問題を日本という国に謝罪させることが目的」と解釈し、主張してきた人物でもあるから、慰安婦像の日本国内展示を支持しているようだ。