(花園 祐:中国・上海在住ジャーナリスト)
現在放映中のNHKの大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では、一般に「源平の戦い」と呼ばれる治承・寿永の乱(1180~1185年)が取り上げられています。
源平の戦いでは、文字通り、源氏と平氏が一門の存亡をかけて戦っており、最終的に敗北した平氏はその後、歴史の表舞台から去ることとなりました。
そんな争乱のさなかに平氏と袂を分かち、源氏に与(くみ)して生き残った武将がいます。
その名は平頼盛(たいらのよりもり、1133~1186年)。平家棟梁であった平清盛(たいらのきよもり、1118~1181年)の弟です。
今回は、平家一門の重要幹部でありながら最終的には源氏に与することとなった、平頼盛の数奇な一生について紹介したいと思います。