おまけに、アメリカ海軍は昨年(2021年)秋には南シナ海で攻撃原潜を海底(といわれている)に衝突させる事故を引き起こし、今年の1月にはやはり南シナ海でF-35C戦闘機が空母への着艦を失敗し墜落する事故を引き起こした。そうした事故の連続は練度の低下の現れに他ならないと中国側から揶揄されている状態である。
そして、それらの失態に引き続いて2月12日には、アメリカ海軍の原子力潜水艦がロシア領海で探知されて逃走を余儀なくされるという醜態も晒してしまったようである。
最大速度でロシア領海から逃走?
ロシア国防省によると、モスクワ時間2月12日10時40分、ロシア海軍が演習を実施していた千島列島得撫島(ウルップ島)付近のロシア領海内で、ロシア海軍はアメリカ海軍バージニア級攻撃原子力潜水艦を探知した。ロシア側は水中交信システムを使用してアメリカ原潜に警告を発し浮上を要求したが、アメリカ原潜は無視した。
そこでロシアの対潜駆逐艦「マーシャル・シャポシニコフ」が国境保護のための対抗手段(内容は未公表)を発動すると、アメリカ原潜は自走式目標分割模擬弾を起動してレーダーシステムと音響システム上で追尾目標を倍増させつつ最大速度でロシア領海から逃走したという。