原付を除く二輪車の任意保険加入率が43%という恐ろしい現実
交通事故被害者の中には、本件事故のように、加害者が任意保険に加入していなかったがために十分な損害賠償を受けることができず、「二次被害」ともいえる厳しい現実に直面している人が少なくない。
ちなみに、「自動車保険の概況 2019」(損害保険料率算出機構)によると、二輪車(原付を除く)で、民間損保会社の任意保険(対人)に加入している率は43%にすぎない。JAや全労済などの共済保険に加入している二輪車を合わせたとしても、約半数が任意保険未加入のまま走っているということになる(*筆者注/四輪車も合わせた対人賠償普及率は、民間損保会社の自動車保険74.8%、自動車共済13.3%)。
被害者側がマイカーを所有し、その車に任意保険をかけている場合は、歩行中や、バイク・自転車に乗車中の事故であっても、自身の保険で救済される場合があるのだが、マイカーを所有していない世帯の場合は、無保険車事故に対応する保険がないため深刻だ。
10月2日には、2人乗りのスクーターがひき逃げ死亡事故を起こして逃走しているというニュースが報じられた。
(外部リンク)東京・羽村市でひき逃げ 80代女性死亡(TBS NEWS)
https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4373699.html
逃げたライダーは、果たして任意保険に加入していただろうか。逮捕された後、遺族は適正な賠償を受けられるのだろうか・・・。
バイクでも重大事故の加害者になる可能性は皆無ではない。
バイクユーザーで任意保険をかけていない人は、すぐにでも加入を検討すべきだろう。