シエラレオネと紛争ダイヤモンド
アンゴラと同等、あるいはそれ以上に「紛争ダイヤモンド」を資金獲得に利用していたのがシエラレオネでした。
シエラレオネでは1991年から2002年まで内戦が続きました。反政府組織の革命統一戦線(RUF)が資金源としたのもやはりダイヤモンドでした。
1998年にシエラレオネからベルギーに8500カラットのダイヤモンドが輸出されたことになっていますが、ベルギー側ではシエラレオネから輸入されたダイヤモンドとしては77万カラット分の記録があります。この差はシエラレオネで正確な記録が取られていなかったのと同時に、ベルギーにおいてもダイヤモンドがどこから輸入されたかについて無頓着だったことが原因です。
シエラレオネで採掘されたダイヤモンドは、主にリベリアを経由し、国際的ダイヤモンド市場に送られていました。
リベリア自体の年間のダイヤモンド生産能力は10万〜15万カラットと推計されています。ところが、リベリアからアントウェルペンに輸出される未加工ダイヤモンドは、1994〜1998年には、年平均600万カラットもありました。このことを見ても、リベリアからアントウェルペンに輸出されるダイヤモンドのかなりの割合が実はシエラレオネ産のダイヤモンドだったと推測できます。
シエラレオネでは、政府側も反政府勢力のRUFもどちらもダイヤモンドを資金源にし、その金で武器を購入し、戦闘を繰り返していました。採掘にあたるのは強制労働させられた一般の市民たちです。
この事態に直面し、やはり国連が動きました。
2000年7月、国連安保理は、シエラレオネからの直接・間接を問わず、シエラレオネ政府間利害のダイヤモンド原石の輸入を加盟国に禁止したのです。すると隣国リベリアのダイヤモンド生産額は1999年と比べて161%も上昇しました。まだリベリアを隠れ蓑にして、シエラレオネがダイヤモンドを輸出していたようです。
そこで国連は、2001年、リベリアからのダイヤモンド輸出も禁止しました。もちろんその目的は、シエラレオネからのダイヤモンド輸出を根絶することです。
また2000年には、ダイヤモンド産業の関係者によって、ダイヤモンド原石を取引する国に対して、原産地証明書(キンバリープロセス証明書)の添付を義務付ける「キンバリープロセス」が導入されました。