それにしても、かつてこの加害者が事故を起こしたとき、持病の有無などについてもっとしっかり調べられていれば、今回の大事故を食い止められたのではないか・・・、そう思うと、残念でなりません。
被害者の母が法廷で語った、亡き娘と歩んだ11年間
5月26日、大阪地裁で開かれた第7回目の民亊裁判では、まず、母親の井出さつ美さん(50)が、意見陳述を行いました。
0歳の時から早期教育の教室に通い、親子で懸命に頑張ってきたこと、将来の可能性が開かれるようにと、あえて自宅から遠い生野聴覚支援学校を選んだこと・・・。
安優香さんと歩んだ11年間を振り返りながら、さつ美さんは最後にこう訴えました。
「私は、11年間の娘の真剣な取り組みと、私たち夫婦の愛情が否定されたと思い、悔しくてたまりません。娘は努力家でした。事故がなければ、立派な社会人になっていたに違いありません。どうか、娘の人生を、聴覚障害者だからという理由で、勝手に決めつけないでください。裁判所におかれましては、娘には様々な可能性があったことを、どうかご理解ください」