(作家・ジャーナリスト:青沼 陽一郎)
秋篠宮家の長女の眞子さまとの婚約が内定している小室圭さんが、母親とその元婚約者とのいわゆる「金銭トラブル」について説明する文書を公表したあと、相手方に「解決金」を支払って解決する意向であることが報じられた。
なんだ、結局は金目で解決か――。そう思って、公表された文書に目を通してみた。すると、小室圭さんという人物の持つ感覚にいささか疑問を抱いた。もっと言うと、彼のアイデンティティーがどこにあるのかわからなくなる。
「金銭トラブル」は名誉の問題
A4用紙28枚に及ぶ文書では、早い段階から解決金で和解したい意向があったことが述べられている。だが、ただ単に現金を渡すだけでは、「借金だったことにされてしまう可能性」を恐れたことが言い訳としてあった。
「借金だったことにされてしまえば、元婚約者の方のおっしゃることが正しかったということになり、私や母は借金を踏み倒そうとしていた人間だったのだということになります」
「これは、将来の私の家族までもが借金を踏み倒そうとした人間の家族として見られ続けるということを意味します」
「一般的には金銭トラブルと呼ばれていますが、切実に名誉の問題でもありましたし、今でも、同じように受け止めています」
そこで、相手の認識との食い違いがあるのなら、話し合いで解消した上で、解決金を支払う用意があった。だが、相手が話し合いに応じない。そうした中で、秋篠宮さまが昨年11月30日の誕生日の記者会見でこの問題に触れたこと、同時期に相手の元婚約者の独占取材とされる週刊誌報道があったことから、これまでの経緯を公表するに至った、としている。