不穏な動きは他にもある。最近、芸能人など著名人の身柄拘束が相次いでいるのだ。俳優のチットゥーウェーさん、歌手のエーティンチョースウェさんのほか、学者、映画監督、モデル、コメディアンなどが拘束の対象となっている。いずれも市民の反軍政運動に賛同あるいは支持をネットなどで表明したことが拘束の理由とされているが、拘束された場所やその後の処遇などの詳細は不明だ。

 こうした火災、爆発、そして著名人の拘束の背景には、止まらない抵抗運動に対する軍幹部らの苛立ちがあるのかもしれない。

国際社会からの働きかけにも手詰まり感

 一方、軍による武力弾圧に対し、国際社会からは強い批判が起こっているが、それがミャンマーの国軍の行動を改めさせるほどの成果は上げていない。

 たとえば国連安保理が非難や制裁決議で統一行動をとろうとしても、中国やロシアが反対し、足並みがそろわない状況が続いているのだ。

 ミャンマーも加盟する東南アジア諸国連合(ASEAN)も緊急の外相会議や首脳会議などでミャンマー問題の「平和的解決」の道筋を探ろうとしているが、「内政不干渉」を理由に消極的な加盟国もあり、なかなか実効性の伴った対処策が見いだせていない。このように、ミャンマー問題の外交的解決は「手詰まり状態」となっている。

 そうした中でも軍には、反軍政を訴える市民、そしてその市民との連帯を強めようとする少数民族武装勢力に対する人権無視の強圧的手段による鎮圧を改める素振りなど全く見えない。出口が見えないミャンマー情勢は、さらに混迷の度を深めようとしている。