2021年3月20日、現代自動車グループの鄭義宣(チョン・ウィソン=1970年生)会長など旧現代(ヒョンデ)財閥のオーナー家関係者が続々とソウル市内の一件の民家に集まった。
翌日が、かつて韓国最大最強の現代財閥の創業者で鄭義宣会長の祖父にあたる鄭周永(チョン・ジュヨン=1915~2001年)氏の20周忌だった。
20周忌にあたる3月20日と21日の週末、国会や証券取引所があるソウルの汝矣島(ヨイド)にできたばかりのデパート「ザ・現代ソウル」は、新型コロナウイルス感染症の流行に対する対策強化が続く最中だとは思えないほどの混雑が朝から続いた。
ソウルに10年ぶり、新規開店デパート
「ザ・現代ソウル」は、いま、ソウルで一番有名な「現代」だ。
新型コロナの流行で、2020年春以降、長期間にわたって「自粛」生活が続いている中で、ソウルで約10年ぶりとなる大手デパートの新規開店だった。
2月24日の開店とともに、買い物客と見学者がどっと繰り出した。
最初の1週間で150万人以上が詰めかけ、この間の売上高も370億ウォン(1円=11ウォン)を記録したという。
人気の売り場や飲食店前には、長い列ができ、「1時間半待ち」となったと韓国メディアが報じている。
別の「現代」は最近、メディア注目の中心だ。現代自動車だ。
EV(電気自動車)、水素自動車の開発、自動走行技術、ロボット会社の買収・・・。
韓国政府、産業界、さらに個人株式投資家が最も熱い思いで関心を寄せている企業だ。これに応えるように鄭義宣会長も頻繁に行事に姿を見せ積極的に発言している。