連れてきてくれたのは歴史的遺産の「四眼井」です。
これは、4つの開口部のある井戸です。人が落ちないように開口部を小さく、しかも多くの人が同時に利用できるようにした結果、このような形になりました。
また、水質が保たれていることを確認するため、井戸の中に魚を泳がせたそうです。先人の知恵に敬意を表して、井戸を使わない現代でも魚を放しています。
澎湖島最古のお菓子屋さんです。以前は、島で採れる野生植物を使った饅頭などを手作りしていましたが、いまは、工場で造った土産品を販売しています。近海で獲れた海産物の入った煎餅が人気だそうです。
この家では、「猫を守る」という家訓が受け継がれています。約400年前、最初に開墾した先祖は、ネズミや爬虫類が出没することに困って、台湾本島から猫を連れてきました。50km離れた本島から猫を連れてくることは大変だったでしょう。その猫たちに助けられたこと、猫の功績がどれほど大きかったかを後世に伝えないといけないと考え、この家の当代主人も地域の猫の世話を続けています。
話を伺っているうちに、きれいな猫が現れました。この猫は300メートルほど離れたところにいた野良猫で、ある日、主人の後をつけて店に来たのだそうです。「最初は、こんなに白くなかったよ。みるみるうちにきれいになって、びっくり。自分の家ができて、自信がついたからなのかな」。