この土地のならではの品々を取り揃えている店です。猫が堂々と店の入り口にいたのですが、この店の飼い猫ではないそうです。「毎日ここへ来て、まるでLucky Cat(招き猫)のように、お客さんを招いてくれるのでありがたい」とのことでした。

 この店は、猫たちから人気があるようで、店の外にも何匹かの猫がいました。

「そんなに猫が好きだったら、連れていっていいよ。東京へ帰るの? ほら、猫も連れていってほしいと言っている」と、真顔で店のお兄さんが言うので、なんと答えようか悩んでしまいました。

「いやいや、冗談だよ。ここで生まれた猫たちは、メディナの宝物だから。この町で一生を過ごすのが一番幸せなんだ」。

 ハンマメットの新市街は、メディナとうってかわって道幅が広いです。

 新市街で出会った猫たちは、メディナで暮らす猫たちよりも大きくて、体格がよく見えます。

 メディナと異なり、新市街の家は大きく、玄関までのアプローチも長いので、日がさんさんと降り注いでいます。新市街で出会った猫たちは、おっとりしているものが多かったと思います。町中に響く音もメディナと比べると静かで、そんなことも猫たちの暮らしに影響しているのかもしれません。