米国でテレビ出演したBTSのメンバー(2020年2月21日、NYで、写真:Everett Collection/アフロ)

 K-POPを代表するBTS(防弾少年団)の所属するビックヒットエンターテインメントが韓国証券取引所に上場した。

 初値の時価総額は8800億円となり、一時的に1兆円に膨らんだ。その後、株価は下落したものの、数千億円相当の時価総額があり、同時に900億円相当の資金を調達している。

 BTSについては、K-POPに詳しくない人でも、名前を聞いたことはあるはずだ。

 彼らは2013年にデビュー。韓国の大手芸能事務所であるJYPエンターテインメントからパン・シヒョクが独立しBTSをデビューさせている。

月間300万枚以上の売り上げを記録

 昨年リリースしたミニアルバムは月間で300万枚以上を売り上げ、凄まじい勢いである。

 元来アーティストビジネスは、CD(かつてはレコード)の販売がメインで、ライブはCDを売るための宣伝活動の一環であった。

 しかし、現在はライブ、コンサートグッズ、ファンクラブイベント、タイアップ、ゲームなどアーティストを中心に様々なビジネスが展開されている。

 そのため、CD販売以外の部分が収益の大半である。

 さらにここ10年で大きく変わったことは、インターネットとスマートフォンの出現で、ファンとアーティストが繋がったことである。

 かつては、事務所側はファンが誰なのかを十分に把握する術がファンクラブに限られていた。

 しかし、ここ数年でデジタル化が進み、従来紙ベースだったものがデジタル化され、ファンと直接繋がることが可能となった。