韓国の主要与野党は2020年9月16日までに、新型コロナ対策を盛り込んだ追加予算案を国会で決議することで合意した。
2020年だけで追加予算は4回目。営業停止になった飲食店などに支援金を選別支給するが、支給方式と財政の健全性をめぐる論争は続いている。
韓国政府は2020年9月10日、追加予算案を7兆8000億ウォン(1円=11ウォン)規模の追加予算案を発表した。
59年ぶりの4回目の追加予算
1年で4回目の追加予算というのは、朴正熙(パク・チョンヒ)氏が軍事クーデターで政権を掌握したものの経済が混乱していた1961年以来59年ぶり。
それだけ新型コロナの経済への影響を深刻にみていると言える。
4回目の追加予算の目玉は、新型コロナ対策で営業停止になるなど経済活動に影響を受けた小規模飲食店や仕事ができなくなったフリーランサーなどに災難支援金を支給することだ。
韓国では、8月に入って新型コロナの感染者が急増した。
政府は、飲食店の営業を夜9時までに制限したほか、スターバックスなど全国規模のコーヒーチェーンなどで店内飲食の禁止、カラオケ店やスポーツクラブの営業停止などの措置を取った。
支援金は最大200万ウォン(1円=11ウォン)。一連の新型コロナ対策の「補償」の意味合いが強い追加予算だ。
今回の4回目の追加予算と支援金の支給方式をめぐって、政治家やエコノミストなどの間で大きな論争が起きている。