検査のスタンダードは抗原検査でふるい分け、PCRなどの核酸検査を実施する方向に(写真:ロイター/アフロ)

 新型コロナウイルス感染症への対応は着実に進んでいる。新型コロナワクチンについては、国民全体が2回のワクチン接種が可能なだけの量を確保できるメドがたちつつある。ワクチンそのものの安全性や有効性は臨床試験で確かめている最中だが、試験を経て承認が下りれば、国民全体にワクチン接種が実施される。

 そうした中、この8月27日に新型コロナウイルス検査を含めた検査分野の専門学会である日本臨床検査医学会が、国内の新型コロナウイルスの検査について「検査の使い分け」第1版を公開した。続いて28日には、全国105施設の回答をまとめたアンケート結果を公開している。

 新型コロナウイルスの検査に関する考え方はだいぶ固まっており、新しい検査法の開発も着実に進んでいる。今後は、検査体制のいわば「ニューノーマル」が固まっていくに違いない。今回は日本臨床検査医学会の示した「検査の使い分け」報告と、アンケートを踏まえて検査のこれからを考察する。